ボンビーガールという人気番組がありますが、率直に思うことは都合良い編集が多いということです。
というのも番組内では海外就職した方の住環境が日本より上で、しかも英語が話せなくても全く問題無く働ける!
トータル的に待遇が上だしボンビーガール最高!!
みたいな放送内容でした。
しかしまずいいたい、当然ながら海外なので普通に考えて英語ができないと苦労します。
ボンビーガールをみて気軽に海外へ行きたくなった人がいれば、行動する前にこれだけはしっておけ!ということを紹介します。
ボンビーガール番組内では見られなかった現実
ボンビーガールが毎日通う日系企業の雰囲気
ボンビーガールの待遇予想
この辺りを中心にボンビーガールから学ぶ東南アジアの現実を紹介します。
海外就職の現実(東南アジア限定)
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Contents
メリット
日本企業は日本企業と付き合いたがる
東南アジアに来て本当に思うのは、日本人は日本人大好きだなーということ。
日本人から物を買いたがるし、日本人を中心にコミュニケーションを取ります。
これには理由があります。
①言語
単純に日本人は外国語をスムーズに話せる人が少ないので、必然的に日本人とやり取りをしたがります。
この機械が欲しい、でもローカル企業だとカタログが英語版のみ、日系企業なら勿論日本語カタログもあるし問い合わせも日本語対応可能、さあどっちから買いますか?
価格差にも寄ると思いますが、大抵は皆さん英語が理解できないので日本語サポートがある方から買うと思いませんか?
そんな感じで日本語という特殊な枠があるお陰で日本人の出番が出てくるわけです。
ボンビーガールもそういう需要に乗っかったわけです。
②与信
日系企業は世界で一番与信に厳しいといわれていて、債権回収率は高いようです。
しかし、そのあまりに慎重な対応でチャンスを取り逃がしていることも多いようです。
例えばある有力なローカル企業が設備投資したいといっているが、その企業の財務状態が分からない為大型案件を見送るというようなイメージです。
日本では帝国データバンク、海外ではダンレポートなどの信用調査がありますが、新興国に限ってはほぼ機能していないのが現状で、上場企業以外の財務状況は不透明なのことが多いです。
その為、日系企業が付き合いたがるのは素性の知れた日系企業か名の知れた外資企業ということになるわけです。
ボンビーガール達の前職は様々だと思いますが、日本人、日系ということで信用してもらえることが多いわけです。
③民族
日本人は日本人を一番信用します。
他の企業だったら逃げられたりする可能性があるけど、日系は逃げないでしょ。
みたいな考えがあります。
なので、相手が日系だと結構契約も適当で後で問題が起きてもなあなあにしてしまったりすることもありますが、とにかく日本人の信用力が高いので日本人を雇いたがるわけです
。
つまり上記3点の理由を中心に、現地では日本人というだけで価値があり、現地採用という枠で求人が有ったりするわけです。
ボンビーガールが就職できたのも、日本人が欲しいという日系企業の要望と現地(海外)で働きたいというボンビーガールの要望がマッチングしたというわけです。
ボンビーガールだろうがボンビーメンだろうが需要はあるわけです。
良い住環境
東南アジアに限って言えば、日本人だけならず、外国人が住むエリアはしっかりとしたアパート(日本でいうマンション)が多いです。
というのも、ある程度しっかりした作りでないとセキュリティ的に危なく、誰も外国人が住んでくれませんので。
ボンビーガール達のような女性なら尚更です。
しかも、国や役職によっては家賃は会社負担です。
日系企業は、従業員に対して”わざわざ来てもらっている”感があるので、結構お金を出してくれるんです。
ボンビーガールとか現地採用は自分の意思で来てるんじゃないの?
と思うかもしれませんが、やはりある程度待遇が良くないと日本人が働きに来てくれない国もあるので、国によっては全額負担してくれたりします。
そう、ボンビーガール達の中でも全額負担してもらっている人もいるはずです。
ちなみに番組ではまだ出ていませんが、インドネシアやインドなどは全額負担してもらえることが多いです。(人気が少ないのでw)
可処分所得が多く・支出が少ない
東南アジアでは取られる税金が少ないことが殆どです。
勿論年金や健康保険を払っていないからということもあるのですが、所得税自体が安かったり、あったとしても会社が肩代わりしてくれる国もあります。
つまり給料が出たらほとんどそのまま手取り収入になるわけです!
そして東南アジアはシンガポールを除いて日本より物価が安い国が殆どです。
なので、普通の生活をしていれば支出は少なく、手元に残るお金が多いわけです。
海外就職して日本にいる時より給料が下がった方は多いですが、手元に残るお金は同じかそれ以上という方が殆どです。
ボンビーガールもこの辺の恩恵を受けているので、給料が多少低かったとしても生活していくことは難しくないわけです。
日本の感覚で考えると、収入額だけだとボンビーですが、実はそれなりの生活ができちゃうわけです。
英語で仕事をしたことなくてもOK!
東南アジアで英語が母国語なのはマレーシアとシンガポール、フィリピンですが、そんな彼らは現地の言葉も話すので、英語の発音は現地語とミックスされていて正直良くはないです。
なので、発音が良くないと言われる日本人でも結構コミュニケーションがとり易いんです。
殆どの国は英語が第2言語なので、条件は一緒です、後は一生懸命どう伝えるか、中身がちゃんとあるか、それだけなんです。
なので、もしボンビーガールの様に日本で一切仕事上英語を使ったことがなかったとしても、現地でちょっと練習すれば通用するようになるんです。
ただ、大事なのは発音ではなく、相手を理解しようとする姿勢、分かり易く伝えようとする気持ち、つまりコミュニケーション能力です。
ボンビーガール達もきっと現地に来てから練習しているはずです。
真剣にやれば現地の人は必ず理解してくれようとします。
好きな時に旅行へ行きやすい
東南アジアの場合、インドネシア・フィリピンを覗くと陸つなぎなのでヨーロッパの様に海外旅行に行きやすいんです。(厳密にはシンガポールも島ですが)
しかも日本と違って有給消化しやすく、年間休日が多いので、長期で海外旅行にいくこともざらです。
ボンビーガール達もきっと貧乏旅行ながら各地へ遊びにいっているはずです。
デメリット
日本的仕事は結局日系相手だけ
日本企業とばかり相手をしていると、結局日本と同じ様な仕事内容になってしまい、会社として、個人としてビジネスに拡がりが有りません。
また、競合も結局日本と同じような企業が多く、お互い同じパイを世界中で取り合っている形です。
ローカル企業と取引できれば可能性は拡がるのですが、多くの日系企業は上で紹介した様な理由で日系と付き合うことが多く、現地企業と良い付き合いが出来ている企業は稀です。
ボンビーガール達も日本人の相手だけしている可能性があり、そうすると海外で働いても良い経験が積めません。
能力が高くないと当然給料は増えない
海外に来たら給料が高い、またはすぐに給料が上がると思っている人がいるかもしれませんが、基本的に現地採用は採用されやすく、給料は上がりにくいです。
なぜなら、ボンビーガールの様な現地採用が雇われている最大の理由は”コストが安い”からです。
コストがかかったら経験の長い人を駐在させた方が効率が良いわけで、そうしないのはリスクを負いたくないから、コストを抑えたいからなんです。
とはいえ、現地採用も能力が高ければ駐在員になれますし、もしくは給料が上がります。
ボンビーガール達も頑張っている子は駐在にならないか誘いが来ているはずです。
コミュニケーションが取れないと何も始まらない
英語云々の前に、現地の方とコミュニケーションが取れないと仕事は勿論生活するのも苦労します。
現地(海外)に来たら自然と言葉が話せるようになる、もしくは話せないことが大きな問題ではないと考えている人は来てから非常に苦労します。
なぜなら英語もしくは現地語が出来るのとできないのでは仕事の効率が月とすっぽんです。
ハリウッドスターじゃあるまいし、どこにいくにも通訳を連れて行くというのは経費的に難しいですし、非効率です。
つまり、自分からコミュニケーションをうまくとっていかないと、客先は勿論身内とも話が出来ず、何もできない人になってしまいます。
周りからはなんなのあの人?って思われるでしょうね。
ボンビーガール達はきっと現地語を必死で勉強している、もしくは身振り手振りで一生懸命意思を伝えようと努力していることでしょう。
お国柄のストレス・トラブル
新興国ならでは、国ならではの問題は山ほどあります。
例えばスタッフが時間通りに来ない、約束を破られる、停電する、洪水する、信じられない渋滞にはまる、大統領命令でいきなり翌日祝日になる、役人に賄賂を要求される、国外退去になるなど上げたらきりがないほど予想だにしないトラブルが起きます。
こういったトラブルが楽しめるなら現地で成長していけるのですが、
”日本ではこんなことは起きない”
“私のせいではない”
”スタッフが悪い”
など常に人のせいや外部環境のせいにしているうちは成長できないですし、正直海外に向いていないでしょう。
ボンビーガール達ものんきに仕事しているわけではなく、日々このような問題に直面しながら一つづつ問題解決しています。
人によってはこういったトラブルがストレス過ぎてすぐに病気になり帰国ということも少なくありません。
ボンビーガールに憧れてきたものの、来てみたら地獄というでは困りますのでこういったトラブルは特に把握しておいてくださいね。
日本に戻って仕事できるとは限らない
海外で仕事をしてきました!雇ってください!
と日本に帰ってきてからいったとしても雇ってもらえるとは限りません。
重要なのはあなたが”何ができるのか?”だけです。
ボンビーガールしてました・・・だけだと、それで何?ってなってしまいます。
勿論海外での経験を評価してくれる企業は沢山あるのですが、結果何をしたのか?今何ができるのか言えないと良い転職は出来ません。
ボンビーガールに憧れて海外就職するのは結構ですが、もし日本に帰る気満々ならば、現地で如何に結果を残すか、どんな努力をしてきたのか言えるように働く必要があります。
楽なボンビーガールはないってことですね。
少なくても楽したとしても未来に繋がりません。
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成功するパターン
どんな人が働いているの?
本当に色々な人がいます。
東大を出た人もいれば、中卒の人もいますし、職種も営業、エンジニア、設計士、デザイナー、管理職、シェフ、パティシエ、コンサルなどいくらでもいます。
どんな求人があるの?
国よって栄えている産業が違いますが、例えばタイやインドネシアでは自動車・2輪などの製造業に関連している企業が多いです。
また、製造業が多い国はサービス業も増える傾向があります。
シンガポールや香港は金融業や商社が多いですし、他の国では食品や資源関連などが多かったりもします。
職種は営業職が多いですが、本当に必要とされているのは生産管理や生産技術、エンジニアなど技術職です。
勿論ですが、現地語ができると非常に重宝されます。
向いている人
どんな業種、職種でも困難に向かって前向きに取り組める、言語を積極的に学習できる、現地の方を尊重する、いいわけしない、楽できると思ってない人が向いています。
その中でも、高い目標をもって取り組んでいる人が成功している気がします。
まとめ
ボンビーガールを見た人は、
「海外で楽していいところに住めるんだ!」
「英語もできなくてOKらしいよ!」
そんな誤解を招いているようで心配で今回の様な現地就職の現実を紹介しました。
ボンビーガール達はこういったメリット・デメリットを理解して海外へ出て行っていると思いますが、最近は全く理解せずに海外就職してすぐに日本に帰国、日本でも良い職に就けない・・・の様なパターンも良く聞きますので注意が必要です。
ボンビーガールに憧れていきなり就職するのではなく、まずはその国に出向き自分にあった国なのか確認することも大事です。
お金がもったいないと思うかもしれませんが、自分の一生が掛かっている大事な就職ですので慎重に国を、企業を選びましょう。
皆さんが前向きで後悔しないボンビーガールになることをお祈りしてます。
ではグッドラック!